专利摘要:
本発明は、熱可塑性成形組成物であって、(A)成分Aとして、少なくとも1種の熱可塑性物質で覆われた、核としての、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油から成る粒子、(B)成分Bとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の更なる熱可塑性物質、(C)成分Cとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の樹脂、(D)成分Dとして、少なくとも1種の充填材、及び(E)成分Eとして、任意に、更なる添加剤、 を含むことを特徴とする熱可塑性成形組成物に関し、及び該熱成形組成物を製造する方法にも関する。なし
公开号:JP2011506664A
申请号:JP2010537448
申请日:2008-12-11
公开日:2011-03-03
发明作者:ヴォルフ,ペーター;クノル,コンラート;チャレンシリソムブーン,ピヤダ;ペペルス,ミヒェル
申请人:ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se;
IPC主号:C08L91-02
专利说明:

[0001] 本発明は、熱可塑性成形組成物(thermoplastic molding composition)であって、少なくとも1種の熱可塑性物質で覆われた、核としての、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油から成る粒子、及び少なくとも1種の更なる熱可塑性物質、少なくとも1種の樹脂、少なくとも1種の充填材、及び任意に、更なる添加剤、を含む熱可塑性成形組成物に関し、該成形組成物を製造する方法に関し、及び支持層と上記熱可塑性成形組成物を含む材料に関する。]
背景技術

[0002] リノリウムは、1863年にFrederick Waltonによって開発されたフロアカバリングで、これは主に、酸化的に重合したアマニ油、木の樹脂(コロフォニー)、コルク粉、及び木粉、酸化チタン、染料、及びジュードテキスタイルから成る。リノリウムの有利な点は、主として、オイル、脂、及びタールに対して抵抗性を有していることである。リノリウムは、帯電防止性であり、そして僅かに殺菌性であり、及び種々の微生物について静菌性である。この効果の要因は、アマニ油の大気酸化から由来する、種々のアルデヒド、例えば、ヘキサナール、アクロレイン、アセトアルデヒド等の少量の連続的な放出(該放出は実質的に永久的に続く)であり、又は製造工程での酸化反応からの残留物である。]
[0003] リノリウムの不利な点の例は、リノリウムの典型的な臭いは、(特に敏感な人にとって、)粘膜刺激の要因になり得ることが実証されていることである。更にリノリウムは、点荷重に特に抵抗性を有しているわけではなく、そして濡れた部屋(ウエットルーム)に使用するのに適していない。更にリノリウムは、アルカリによって非常に容易に損傷を受け、これによって化学的に損傷される。]
[0004] 石油の貯蔵量がますます少なくなり、生来、再生可能な資源から得られる材料に絶え間ない需要がある。これら材料の剛性、負荷抵抗性、及び機械的及び化学的抵抗性は、従来技術から公知の合成して製造された熱可塑性成形組成物(thermoplastic molding composition)のものと等価であるべきである。再生可能な材料から製造された、これらの熱可塑性成形組成物は、天然資源(自然源)から由来する成分を少なくとも50%有していることが好ましい。新しい熱可塑性成形組成物は、更に、食料の関係で使用されるプラスティックの規定と要求に合致するべきである。]
[0005] Tajima Inc.の特許文献1(JP03−241083)には、フロアカバリングとその製造方法が開示されている。このフロアカバリングは、重合可能な植物油、例えば、アマニ油、熱可塑性エラストマー、例えばスチレンエラストマー又はスチレン−ブタジエンブロックコポリマー、硬化剤、例えばトリメチロールプロパントリメタクリレート、及び充填材、例えばコルク粉又は木材チップを混合し、そしてこれらを所望の形状に変換し、そして次にこれらを、高エネルギー放射(radiation)、例えばUV放射で照射することにより得られる。]
先行技術

[0006] JP03−241083]
発明が解決しようとする課題

[0007] 本発明の目的は、主として天然に由来する物質から成り、そしてその剛性(stiffness)が、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)のそれに匹敵し、及び低コストで製造可能であり、及び食品領域での使用に関して規定に適合する熱可塑性成形組成物を提供することにある。]
課題を解決するための手段

[0008] この目的は、
熱可塑性成形組成物であって、
(A)成分Aとして、少なくとも1種の熱可塑性物質で覆われた、核としての、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油から成る粒子、
(B)成分Bとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の更なる熱可塑性物質、
(C)成分Cとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の樹脂、
(D)成分Dとして、少なくとも1種の充填材、及び
(E)成分Eとして、任意に、更なる添加剤、
を含むことを特徴とする熱可塑性成形組成物を使用することによって達成される。]
[0009] 更に本発明の目的は、この成形組成物を製造する方法によって、支持層及び熱可塑性成形組成物を含む材料によって、及びこの材料を含むフロアカバリングによって、及び材料中に、本発明の熱可塑性成形組成物を使用する方法によって達成される。]
実施例

[0010] 以下に、本発明に従う熱可塑性成形組成物を詳細に説明する。]
[0011] 成分A:
本発明に従う熱可塑性成形組成物は、成分Aとして、
(A)少なくとも1種の熱可塑性物質で覆われた、核としての、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油から成る粒子、
を含む。]
[0012] 本発明に従い酸化的に架橋されており、そして熱可塑性成形組成物中の成分Aに従う粒子の中に、酸化的に架橋した状態で存在する適切な植物油は、Drying oils and related producys, 2005, Verlag Wiley−VCH,Weinheim,pages 1to16に記載されている。]
[0013] 好ましい植物油の例は、アマニ油、荏の油、キリ油、オイチシカ油、魚油、ベニバナ油、ひまわり油、大豆油、及びこれらの混合物である。アマニ油を使用することが好ましい。]
[0014] これらの油は、対応する種を冷間又は熱間プレスすることにより、工業的規模で得ることができる。得られた油を精製するために、所望により、蒸留を使用することができる。]
[0015] 本発明の熱可塑性成形組成物の成分A中に存在する植物油の架橋は、酸化によって行われる(Drying oils and related producys, 2005, Verlag Wiley−VCH,Weinheim,pages 1to16、参照)。]
[0016] 油が非−共役二重結合を有する場合、架橋反応の第1段階は、二重結合へのアリル位にヒドロペルオキシドを形成することから成る。遊離基が、脱水素化によって最初に形成され、そして酸素を付加することによってヒドロペルオキシドに変換される。分子内に残っている二重結合の異性化が、時々発生可能である。上述した植物油の架橋における、次の段階は、ヒドロペルオキシドの分解によるペルオキシ基の形成である。次に遊離基鎖形成工程(free-radical chain-formation process)が開始され、そして酸素結合又は炭素−炭素結合が形成される。遊離基の再結合が、この工程のこの段階における終端反応である。]
[0017] 共役二重結合を有する油の場合、最初の段階は、ヒドロペルオキシドの形成ではなく、この代わりに、共役結合系における酸素の直接的なアタックにより、環状過酸化物(環状ペルオキシド)が形成される。これらのペルオキシドのアリルメチレン基との反応又は解離により、遊離基が形成され、該遊離基は炭素−酸素結合及び炭素−炭素結合を、遊離基鎖メカニズムの中に形成する。この反応も、遊離基の再結合又は不均化によって終了(終端)される。]
[0018] この技術分野の当業者にとって公知の如何なる酸化剤も、通常、上述した植物油の酸化に使用することができる。]
[0019] 上述した植物油の酸化による架橋は、適切な触媒によって触媒作用を及ぼすことができる。適切な触媒は、種々の酸化状態で存在し、及び酸化還元反応に使用可能な金属のものである。植物油の架橋のために適切な金属は、コバルト、鉄、マンガン、セリウム、鉛、ジルコニウム、及びこれらの金属の混合物から成る群から選ばれるものである。]
[0020] 粒子の核中に存在する、酸化的に架橋された植物油は、空気を通常80〜140℃、好ましくは90〜120℃の温度で通すことにより得ることもできる。この工程では、ヒドロペルオキシドが形成され、そして遊離基に分解し、そして従って、遊離基連鎖移動反応によって分子量が増加する。]
[0021] 酸化的に架橋された植物油の架橋の程度は、レオロジー手法又は増大(膨張)の程度の測定によって測定(決定)することができる。これらの方法は、この技術分野の当業者にとって公知である。]
[0022] 本発明の熱可塑性成形組成物中の成分Aとして使用される粒子は、少なくとも1種の熱可塑性物質によって覆われている。]
[0023] 熱可塑性物質は、所定の温度範囲で可逆的に変形可能な如何なるポリマー、即ち、ホモ−及びコポリマーである。ここで、可逆的は、この処理を、(溶融状態である限り)冷却と再加熱によって、(過熱によって、材料の熱的な分解が発生しない限り、)如何なる所望の回数で繰り返すことができることを意味している。]
[0024] この技術分野の当業者にとって公知の如何なる熱可塑性物質も、通常、本発明の熱可塑性成形組成物中の成分Aとして存在する粒子のための覆い部分(シェル)として使用することができる。]
[0025] 熱可塑性物質の例は、ポリアミド(PA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)、又はポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリビニルクロリド(PVC)、ポリウレタン(PU)、ポリオキシメチレン(POM)、オリエーテルスルホン(PES)、ポリ−n−ブチルメタクリレート(PBMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリイミド、又はスチレン−アクリロニトリル(SAN)である。]
[0026] ビニル、芳香族モノマー、エチレン性不飽和モノマー、及び/又はジエンから成るホモ−及びコポリマーから成る群から選ばれる熱可塑性物質を使用することが好ましい。]
[0027] 適切なビニル、芳香族モノマーは、一般式(I)]
[0028] ]
[0029] (但し、R1〜R8が、相互に独立して、水素、C1−C20−アルキル、C2−C20−アルケニル、C2−C20−アルキニル、又はC5−C20−アリールであることが可能で、そして、アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、直鎖状でも、又は枝分かれしていても良く、及び適切であれば、アミン基、イミン基、エーテル基、ヒドロキシ基、アルデヒド基、ケト基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、及びニトリル基から成る群から選ばれる官能基によって置換されることが可能である)に相当する。好ましい一実施の形態では、R1〜R3は、相互に独立して、水素、又はC1−C20−アルキル、特に好ましくは水素、メチル、エチル、又はプロピルであり、及びR4〜R8は、相互に独立して、水素、メチル又はエチルである。極めて好ましくは、R1は、水素又はメチルであり、及びR2〜R8は、水素である。特に好ましい一実施の形態では、使用するビニル、芳香族モノマーは、スチレン、α−メチルスチレン、パラ−メチルスチレン、1,1−ジフェニルエチレン、パラ−tert−ブチルスチレン、又はこれらの混合物である。]
[0030] 適切なエチレン性不飽和モノマーは、通常、α、β−不飽和モノ−及びジカルボン酸、及びこれらのエステル、無水物、及びニトリルから成る群から選ばれるものである。]
[0031] 好ましいα、β−不飽和モノカルボン酸は、アクリル酸及びメタクリル酸である。]
[0032] これらα、β−不飽和モノカルボン酸の好ましいエステルは、上述したモノカルボン酸と少なくとも1種のOH官能基を有する化合物、すなわち一価−又は多価アルコールとの反応生成物である。]
[0033] 好ましいメタクリル酸エステルは、メタクリル酸のC1−C8−アルキルエステル、例えばメチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、又は2−エチルヘキシルメタクリレートである。]
[0034] 好ましいアクリル酸エステルは、アクリル酸のC1−C8−アルキルエステル、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−アクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、又は2−エチルヘキシルアクリレートである。]
[0035] 2種以上のアクリレート及び/又はメタクリレートを使用することも可能である。]
[0036] α、β−不飽和モノカルボン酸の適切なニトリルは、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル、好ましくはアクリロニトリルである。]
[0037] 適切なα、β−不飽和モノカルボン酸及びα、β−不飽和ジカルボン酸無水物の例は、マレイン酸及び無水マレイン酸である。]
[0038] 本発明に従い、如何なる単独−又は共重合可能なジエンも、成分A中の粒子の覆い部分を形成する熱可塑性物質内に存在して良い。1,3−ジエンを使用することが好ましく、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、ピペリレン及び/又はイソプレンを使用することが特に好ましい。]
[0039] 特に好ましい一実施の形態では、成分Aとして存在する粒子の覆い部分として、ポリスチレンが使用される。ポリスチレンは、この技術分野の当業者にとって公知の如何なる方法、例えば、エマルジョン、溶液又はバルク中でのカチオン性、アニオン性、又は遊離基−開始重合(free-radical-initiated polymerization)によっても製造することが可能である。粒子中の覆い部分として存在するポリスチレンの質量平均のモル質量は、80000〜300000g/mol、例えば100000〜200000g/molである。]
[0040] 他の特に好ましい実施の形態では、スチレンとアクリロニトリルから構成されるコポリマーが、成分Aとして存在する粒子の覆い部分として使用される。この「SANコポリマー」の質量平均モル質量は、通常、80000〜300000g/mol、例えば100000〜200000g/molである。適切なSANコポリマーを製造するための方法は、この技術分野の当業者にとって公知である。]
[0041] 少なくとも1種の熱可塑性物質の、核中に存在する酸化的に架橋された植物油への結合は、熱可塑性物質の分子と核内の架橋した植物油との間での相互作用又は共有結合によって行われることが可能である。]
[0042] 好ましい他の実施の形態では、ブロックゴム又はグラフトゴムが、成分Aとして使用される粒子中に追加的に存在する。本発明に従えば、この技術分野の当業者にとって公知の如何なるブロックゴム又はグラフトゴムも使用することができる。成分A中に、ABSコポリマー、ブタジエン−スチレンコポリマー、又は少なくとも1種のスチレンモノマー又はこれらの誘導体から成る少なくとも1種の硬質ブロック、及びスチレンモノマー及び少なくとも1種のジエンからから成る少なくとも1種のブロックを有するブロックコポリマー、例えばSBSコポリマーを使用することが好ましい。本発明に従いゴムが使用される場合、これらは、非凝集状態で加えられることが好ましい。]
[0043] ABSコポリマーは、アクリル酸、ブタジエン及びスチレンから成るコポリマーである。ABSコポリマーの製造方法は、この技術分野の当業者にとって公知である。]
[0044] SBSコポリマーは、スチレン及びブタジエンから成るブロックコポリマーである。SBSコポリマーとその製造方法は、例えばWO97/40079に記載されている。これらのブロックコポリマーは、開始が有機金属化合物を使用して行なわれる、非極性溶媒中でのアニオン性重合によって製造される。アルカリ金属の化合物が好ましく、リチウムの化合物が特に好ましい。開始剤の例は、メチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、及びtert−ブチルリチウムである。有機金属化合物は、溶液の状態で、化学的に不活性な炭化水素中に加えられる。加えられる量は、ポリマー(重合体)の所望の分子量に依存するが、通常、モノマーに対して、0.002〜5モル%の範囲である。使用する溶媒は、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサン又はメチルシクロヘキサンを含むことが好ましい。]
[0045] 本発明に従えば、ジエンと一緒にスチレンを含むブロックコポリマーのランダムブロックは、可溶性カリウム、特にカリウムアルコラート、特に炭素原子を少なくとも7個有する第3アルコラートを加えることによって製造される。典型的な、対応するアルコールの例は、3−エチル−3−ペンタノール及び2,3−ジメチル−3−ペンタノールである。テトラヒドロリナロール(3,7−ジメチル−3−オクタノール)が特に適切であることがわかった。カリウムアルコラートに加え、アルキル金属化合物に対して不活性である他のカリウム塩も原則として適切である。ここで、ジアルキルカリウムアミド、アルキル化ジアリールカリウムアミド、アルキルチオラート、及びアルキル化アリールチオラートを記載して良い。重合温度は、0〜130℃が可能である。]
[0046] 本発明の一実施の形態では、成分Aとして特に好ましく使用される粒子は、植物油としてアマニ油及びゴムとしてSBSブロックコポリマーを含み、そしてポリスチレンで覆われている。他の好ましい実施の形態では、成分Aとして使用される粒子は、植物油としてアマニ油、スチレン及び/又はブタジエンに基づくグラフトゴムを含み、そしてスチレンアクリロニトリルコポリマーから成る覆い部分(shell)を含む。]
[0047] 本発明の熱可塑性成形組成物中の成分Aとして存在する粒子の直径は通常、1〜100μm、好ましくは1〜10μmである。成分Aとして存在する粒子の覆い部分の層厚さは通常、10〜30nmである。本発明の熱可塑性成形組成物中に存在する、酸化的に架橋された植物油の量は、熱可塑性成形組成物の全体に対して、10〜60質量%、好ましくは20〜50質量%、特に好ましくは25〜45質量%である。]
[0048] 本発明の熱可塑性成形組成物中に存在する成分Aの量は、熱可塑性成形組成物の全体に対して、通常、10〜70質量%、好ましくは40〜60質量%である。]
[0049] 成分B:
本発明の熱可塑性成形組成物は、成分Bとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の更なる熱可塑性物質を含む。本発明の目的のために、「両立し得る」は、2種の熱可塑性物質の間で、両立しない反応、例えば分解、偏析、化学反応、変色現象が発生せず、又は本発明に従う熱可塑性成形組成物の機械的特性への逆効果が発生しないことを意味する。]
[0050] 成分Bとして適切な熱可塑性物質は、少なくとも1種のビニル、芳香族モノマー、及び適切であれば、少なくとも1種のα,β−不飽和モノカルボン酸又は対応するニトリルのコポリマー、例えばポリスチレン(PS)又はスチレン−アクリロニトリル(SAN)から成る群から選ばれるものである。他の適切な熱可塑性物質は、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン(PU)、ポリアミド(PA)、ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)又はポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリビニルクロリド(PVC)、ポリウレタン(PU)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリ−n−ブチルメタクリレート(PBMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリイミド、及び生物分解性のホモ−及びコポリマー、例えばポリラクチド、ポリブチラートから成る群から選ばれるものである。]
[0051] 好ましい一実施の形態では、成分Bとして使用される、少なくとも1種の更なる熱可塑性物質は、ポリスチレン、ポリエステル、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ポリカーボネート、ポリウレタン及び生物分解性のポリマー、例えばポリラクチド、ポリブチラートから成る群から選ばれるものである。]
[0052] ポリスチレン、及びスチレンとアクリロニトリルのコポリマーの製造方法については上述した。]
[0053] ポリカーボネートは、形式的には、カルボン酸と少なくとも二つのヒドロキシ基(hydroxy function)を有する化合物の反応によって得られるポリマーである。これらは例えば、重縮合及びエステル交換反応で、対応するアルコールとホスゲン、又は炭酸ジエステルの反応によって得ることができる。]
[0054] 本発明の熱可塑性物質成形組成物のために適切なポリエステルは、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリトリメチレンテレフタラート、及びこれらの混合物から成る群から選ばれることが好ましい。ポリエステルは、ジオールとジカルボン酸の反応、又はヒドロキシカルボン酸の反応によって得ることができる。]
[0055] ポリウレタンは、少なくとも2個の官能基を有する化合物と少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物の重付加によって得ることができるコポリマーである。本発明に従い使用されるポリウレタンの例は、ポリエステル−及び/又はポリエーテルジオールから、及び例えばトルエン2,4−又は2,6−ジイソシアネート、メチレン4,4’−ジ(フェニルイソシアネート)、及びヘキサメチレンジイソシアネートから製造されるものである。直鎖状又は枝分かれしたポリウレタンを使用することができる。]
[0056] 好ましい一実施の形態では、生物分解性のポリマーが、本発明の熱可塑性成形組成物中の成分Bとして使用される。生物分解性のポリマーの例は、ポリラクチド、又はポリブチラートである。]
[0057] ポリラクチドは、ポリ乳酸とも称され、非対称的な炭素原子によって、光学的に活性なD−又はL−形式に発生する。本発明に従い使用可能なポリラクチドは、この技術分野の当業者にとって公知の如何なる方法ででも製造することができる。]
[0058] 例えば、ポリラクチドは、ラクチドのイオン重合、2個のラクチド分子の環状アダクトによって得ることができる。ポリラクチドは、酸化スズ等の触媒スズ化合物の使用下に、140〜180℃の温度で開環重合することによって形成される。ラクチド自体は、種々のバクテリアを使用して、モラス(糖液)を発酵させることによって、又はグルコースを発酵させることによって製造することができる。更に高分子量の、及び純粋なポリラクチドも、乳酸から重縮合によって製造することができる。]
[0059] 成分Bは、上述した熱可塑性物質の混合物、又は上述した熱可組成物質及び(添加剤として)タフネスブースターとして公知の物質の混合物であっても良く、これらは、例えばSyroflex(登録商標)又はEcoflex(登録商標)として市販されているSBSコポリマーから成る群から選ばれることが好ましい。Ecoflex(登録商標)は、ポリ−エプシロン−カプロラクトン及び1,4−ブタンジオールに基づく芳香族及び脂肪族エステルの混合物である。上記の記載は、SBSコポリマーに適用することができる。]
[0060] これらの添加剤の存在する量は、この技術分野の当業者にとって適切なものとして公知である。]
[0061] 好ましい一実施の形態では、粒子の覆い部分(シェル)がポリスチレンを含む場合、成分Bは同様に、(適切であれば、SBSコポリマーとの混合物中に)ポリスチレンを使用する。他の好ましい実施の形態では、粒子の覆い部分がスチレン−アクリロニトリルを含む場合、成分Bは同様にスチレン−アクリロニトリル、又はポリエステル、ポリウレタン又はポリラクチドを、適切であればEcoflex(登録商標)との混合物中に使用する。]
[0062] 本発明の熱可塑性成形組成物中に存在する成分Bとして使用される熱可塑性物質の量は、熱可塑性成形組成物の合計量に対して、20〜80質量%、好ましくは30〜70質量%、特に好ましくは40〜60質量%である。]
[0063] 成分C:
本発明に従う熱可塑性成形組成物は、成分Cとして、成分Aの覆い部分に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の樹脂を含む。]
[0064] 本発明に従えば、合成して製造された樹脂、又は他に天然に発生する樹脂の何れもが使用可能である。]
[0065] Natutal Resins,Wiley−VCH Verlag,Weinheim,2005,pages 1 to 19には、本発明に従う熱可塑性成形組成物に使用することができる天然樹脂が列挙(例示)されている。]
[0066] 特に好ましい天然樹脂は、アカロイド樹脂、アンバー(琥珀)、アスファルタイト、ペルーバルサム、トルバルサム、ベンゾイン、カナダバルサム、中国製又は日本製ラッカー、コーパル、ダマル、ドラゴンスブラッド樹脂、エレミ、オリバナム、ガルバナム、ラプダナム、マスチック、ミルラ、ガムジュニパー、セラック、スティラックス、ユタ樹脂、ベネチアンテレビン油、コロフォニー、及びこれらの混合物から成る群から選ばれるものである。コロフォニーを使用することが特に好ましい。]
[0067] これらの樹脂は、天然に発生し、そしてこの技術分野の当業者にとって公知の方法、例えば、対応する木の樹皮に切り口を形成し、そして樹脂を集めるか、又は対応する木の木材を適切な溶媒、例えばナフサで抽出することによって分離又は得ることができる。]
[0068] 合成的に製造される適切な樹脂は通常、コポリマー例えば、低分子量熱可塑性物質、例えば、低分子量ポリエステルである。これらは、この技術分野の当業者にとって公知である。]
[0069] 本発明の熱可塑性成形組成物中に存在する成分Cの量は、本発明の熱可塑性成形組成物の合計量に対して、通常、1〜30質量%、好ましくは5〜20質量%、特に好ましくは8〜15質量%である。]
[0070] 成分D:
本発明の熱可塑性成形組成物は、成分Dとして、少なくとも1種の充填材を含む。この技術分野の当業者にとって公知であり、そして重合性物質に使用するのに適切である如何なる充填材も成分Dとして使用可能である。適切な充填材の例は、無機充填材、塩、例えばアルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩、例えば炭酸カルシウム、又は二酸化チタン、二酸化ジルコニウム等の化合物、及びこれらの混合物である。]
[0071] 他の適切な充填材は、(例えばボトルコルクからリサイクルされた)コルク粉、木粉、例えばおがくずから成る群から選ばれるものである。]
[0072] 使用される特に好ましい充填材は、炭酸カルシウムである。]
[0073] 成分Dとして使用される充填材のための適切な粒子径は、この技術分野の当業者にとって公知である。]
[0074] 成分Dが存在する量は、通常、50質量%以下で、20〜30質量%が好ましい。]
[0075] 成分E:
適切であれば、更なる添加剤が、成分Eとして、本発明の熱可塑性成形組成物中に存在しても良い。]
[0076] 適切な更なる添加剤の例は、染料、UV安定材、漂白剤、脱臭剤、酸化防止剤、及びこれらの混合物である。]
[0077] 更なる添加剤が成分Eとして、熱可塑性成形組成物中に含まれる場合、成分Eの存在する量は、熱可塑性成形組成物の合計量に対して、通常0.1〜2質量%、好ましくは1〜2質量%である。]
[0078] 成分A、B、C、D及び適切であればEの、本発明の熱可塑性成形組成物中に含まれる合計量は、100質量%である。]
[0079] 本発明は、成分Aとして、少なくとも1種の熱可塑性物質で覆われた、核としての、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油から成る粒子、成分Bとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の更なる熱可塑性物質、成分Cとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の樹脂、成分Dとして、少なくとも1種の充填材、及成分Eとして、任意に、更なる添加剤を含む成形組成物を製造する方法であって、
(1)少なくとも1種の植物油中で、少なくとも1種の熱可塑性物質の溶液又は分散液を製造する工程、
(2)少なくとも1種の熱可塑性物質で覆われた、核としての、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油を含む粒子を得るために、工程(1)で得られた溶液又は分散液中の少なくとも1種の植物油を酸化する工程、及び
(3)熱可塑性成形組成物を得るために、工程(2)で得られた粒子を、成分(B)、(C)、(D)及び任意に(E)と混合する工程、
を含むことを特徴とする方法も提供する。]
[0080] 以下に本発明の方法の、個々の工程を詳細に説明する。]
[0081] 本発明の工程(1)は、少なくとも1種の植物油中で、少なくとも1種の熱可塑性物質の溶液又は分散液を製造することを含む。]
[0082] 本発明に従う方法の工程(1)では、少なくとも1種の植物油中の少なくとも1種の熱可塑性物質の溶液又は分散液が(少なくとも1種の熱可塑性物質が、少なくとも1種の植物油中に溶解可能な限りにおいて、これに依存して、)製造される。溶液が製造されることが好ましい。ここで、少なくとも1種の植物油中の、少なくとも1種の熱可塑性物質の量は通常、後の成分(A)中に存在するべき量でもある。]
[0083] 本発明の熱可塑性成形組成物に関する上記記載は、植物油及び熱可塑性物質について適用することができる。]
[0084] 溶液又は分散液の製造は、この技術分野の当業者にとって公知の如何なる方法によってでも行うことができる。好ましい一実施の形態では、少なくとも1種の植物油が加熱され、そして少なくとも1種の熱可塑性物質がこれに加えられる。少なくとも1種の熱可塑性物質の添加における、加熱された植物油の温度は、通常、50〜150℃、好ましくは60〜140℃である。溶液、又は分散液は、本発明の方法の工程(1)で通常、大気圧で製造されるが、本発明の方法は、大気圧未満の圧力、又は大気圧を超える圧力で行うこともできる。]
[0085] 工程(2):
本発明の工程(2)は、核として、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油及び、覆い部分として、少なくとも1種の熱可塑性物質を有する粒子を得るために、工程(1)で得られた溶液又は分散液中の少なくとも1種の植物油を酸化することを含む。]
[0086] 酸化反応は、この技術分野の当業者にとって公知の如何なる方法によってでも行うことができる。適切な酸化剤は、酸化ガス、例えば酸素、ハロゲン、過酸化水素、無機化酸化物、有機化酸化物、空気、液体又は溶解又は分散酸化剤、及びこれら酸化剤の混合物から成る群から選ばれるものである。好ましい一実施の形態では、本発明の方法の工程(2)での酸化反応は、工程(1)から得られた溶液又は分散液に空気を通すことによって行われる。本発明の工程(2)における温度は、通常110℃を超え、好ましくは115℃〜150℃の範囲である。]
[0087] 好ましい一実施の形態では、本発明の工程(2)は、触媒の存在下に行われる。適切な触媒は、種々の酸化状態で存在可能であり、及び酸化還元反応に使用可能な金属及び金属化合物である。酸化触媒として使用可能な金属の例は、コバルト、鉄、マンガン、セリウム、鉛、ジルコニウム、及びこれらの混合物から成る群れから選ばれるものである。本発明の方法の工程(2)の酸化反応は、マンガン触媒の存在下で行われることが好ましい。]
[0088] 触媒的に活性な化合物の適切な化合物は、有機及び無機塩及び錯体化合物(complex compound)である。例えば、オレイン酸マンガンが記載される。]
[0089] 本発明の方法の工程(2)で使用される、触媒的に活性な金属の量は、0.001〜2質量%である。本発明に従えば、少なくとも1種の更なる塩が追加的に使用されることが好ましく、そして触媒的に活性な化合物を再生する効果を奏することが好ましく、亜鉛塩、好ましくは亜鉛アルコラートが例示される。この追加的な化合物が使用される量は、触媒的に活性な化合物が使用される量と同じであるか、又は、触媒的に活性な化合物に対して2−、3−、4−又は5−倍過剰である。]
[0090] 本発明の好ましい実施の形態では、触媒的に活性な金属化合物の混合が、工程(1)が完了する前に行われる。他の好ましい実施の形態では、触媒的に活性な金属は、本発明の方法が完了した後に除去されず、そして従って、得られた熱可塑性成形組成物は、成分A〜D、及び適切であればEの他に、適当な量の金属塩を含む。]
[0091] 酸化反応は通常、酸化的に架橋される植物油の架橋の程度が、所望の値に達するまで続けられる。このことは、酸化反応の間、溶液又は分散液の粘度の上昇によって達成可能である(確かめることができる)。反応時間は、通常、0.1〜8時間、好ましくは0.5〜6時間、特に好ましくは1〜4時間である。しかしながら、酸化工程(2)の反応時間は、使用する植物油、存在する熱可塑性物質、使用する酸化剤、使用する触媒、及び植物油中の熱可塑性物質の濃度に依存し、そしてこの技術分野の当業者によって、粘度の上昇を介して確かめられることができる。]
[0092] 酸化反応が完了すると、粒子が溶液又は分散液中に形成され、そして少なくとも1種の植物油が酸化的に架橋された状態で、その核内に存在する。反応の個々の段階のメカニズムについては、熱可塑性成形組成物に関連して上述した。少なくとも1種の熱可塑性物質は、工程(2)で製造された粒子の覆い部分中に存在し、そして熱可塑性物質の分子鎖が、酸化的に架橋された植物油に対して共有的に、又は配位的に結合している。]
[0093] 本発明の熱可塑性成形組成物に関する記載は、粒子径及び少なくとも1種の熱可塑性物質で構成される覆い部分の層厚さに関して適用可能である。]
[0094] 工程(3):
本発明の工程(3)は、工程(2)で得られた粒子と、成分(B)、(C)、(D)及び適切であれば(E)を、成形組成物を得るために混合することを含む。]
[0095] 上述した成分を混合するための方法は、この技術分野の当業者にとって公知であり、例としては、複合(compounding)、押出、又は捏ね上げ(kneading)が挙げられる。工程(3)での混合は、各成分が混和性である適切な温度、例えば50〜200℃で行われる。]
[0096] 本発明の熱可塑性成形組成物に関する上記記載は、成分(B)、(C)、(D)及び適切であれば(E)に関して適用可能である。好ましい一実施の形態では、本発明の方法は、本発明の熱可塑性成形組成物を製造する。]
[0097] 本発明は、支持層(裏材;backing layer)又はファイバー及び本発明に従う熱可塑性成形組成物を含む材料を提供する。]
[0098] 合成的に製造された、又は天然に得られるファイバーから成るテキスタイルを支持層として使用することができる。天然ファーバーの例は、コットン、ジュート、又はリンネルである。合成的に製造可能なファイバーの例は、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン及び上述したポリマーのブレンドから成る群から選ばれるホモ−及びコポリマーから成るファイバーである。本発明に従えば、(通常の寸法であることが好ましい)ガラスファイバーを使用することも可能である(ここで、本発明に従い、これらはテキスタイルを形成しない)。]
[0099] 本発明の材料は、本発明に従い製造された熱可塑性成形組成物を溶融状態で、又は溶液又は分散液中に存在する状態で、支持層に施すか、又はこれをガラスファイバーと混合することによって得られる。]
[0100] 本発明に従い製造された材料は、フロアカバリング、ウォールカバリングとして、又は家具のクラッディングのために、又は自動車分野に、ウィットルームに、例えば浴室及びWC分野に、ハウジング又は部品に使用可能である。]
[0101] 従って、本発明は、本発明の材料を含むフリアカバリング、ウォールカバリング、家具物品、又は自動車パーツ、ハウジング又は部品も提供する。]
[0102] 更に本発明は、本発明に従う熱可塑性成形組成物を材料に使用する方法を提供する。]
权利要求:

請求項1
熱可塑性成形組成物であって、(A)成分Aとして、少なくとも1種の熱可塑性物質で覆われた、核としての、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油から成る粒子、(B)成分Bとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の更なる熱可塑性物質、(C)成分Cとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の樹脂、(D)成分Dとして、少なくとも1種の充填材、及び(E)成分Eとして、任意に、更なる添加剤、を含むことを特徴とする熱可塑性成形組成物。
請求項2
更に、少なくとも1種のブロックゴム又はグラフトゴムを含むことを特徴とする請求項1に記載の成形組成物。
請求項3
成分Aの覆い部分の中に存在する熱可塑性物質が、ビニル、芳香族モノマー、エチレン性不飽和モノマー、及び/又はジエンのホモ−及びコポリマーから選ばれることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形組成物。
請求項4
成分Bとして使用される熱可塑性物質が、ビニル、芳香族モノマー、エチレン性不飽和モノマー、及び/又はジエンのホモ−及びコポリマーから選ばれることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の成形組成物。
請求項5
成分Cとして使用される樹脂が、アカロイド樹脂、アンバー、アスファルタイト、ペルーバルサム、トルバルサム、ベンゾイン、カナダバルサム、中国製又は日本製ラッカー、コーパル、ダマル、ドラゴンスブラッド樹脂、エレミ、オリバナム、ガルバナム、ラプダナム、マスチック、ミルラ、ガムジュニパー、セラック、スティラックス、ユタ樹脂、ベネチアンテレビン油、コロフォニー、及びこれらの混合物から成る群から選ばれることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の成形組成物。
請求項6
成分Cとして使用される充填材が、炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の成形組成物。
請求項7
成分Aとして、少なくとも1種の熱可塑性物質で覆われた、核としての、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油から成る粒子、成分Bとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の更なる熱可塑性物質、成分Cとして、成分Aの覆い部分の中に存在する少なくとも1種の熱可塑性物質と両立し得る、少なくとも1種の樹脂、成分Dとして、少なくとも1種の充填材、及成分Eとして、任意に、更なる添加剤を含む熱可塑性成形組成物を製造する方法であって、(1)少なくとも1種の植物油中の、少なくとも1種の熱可塑性物質の溶液又は分散液を製造する工程、(2)少なくとも1種の熱可塑性物質で覆われた、核としての、少なくとも1種の酸化的に架橋された植物油を含む粒子を得るために、工程(1)で得られた溶液又は分散液中の少なくとも1種の植物油を酸化する工程、及び(3)熱可塑性成形組成物を得るために、工程(2)で得られた粒子を、成分(B)、(C)、(D)及び任意に(E)と混合する工程、を含むことを特徴とする方法。
請求項8
酸化工程(2)が、マンガン触媒の存在下に行われることを特徴とする請求項7に記載の方法。
請求項9
酸化が、115℃を超える温度で行われることを特徴とする請求項7又は8の何れかに記載の方法。
請求項10
支持層又はファイバー及び請求項1〜6の何れか1項に記載の熱可塑性成形組成物を含む材料。
請求項11
支持層が、ジュートテキスタイルであることを特徴とする請求項10に記載の材料。
請求項12
請求項10又は11に記載の材料を含むフロアカバリング、ウォールカバリング、家具物品、自動車パーツ、ハウジング又は部品。
請求項13
請求項1〜6の何れか1項に記載の熱可塑性成形組成物を材料に使用する方法。
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同族专利:
公开号 | 公开日
EP2222915A1|2010-09-01|
AT506484T|2011-05-15|
US20100261824A1|2010-10-14|
DE502008003320D1|2011-06-01|
JP2015129301A|2015-07-16|
WO2009074645A1|2009-06-18|
EP2222915B1|2011-04-20|
US8466215B2|2013-06-18|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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